本 日の名残り

日の名残り カズオイシグロ

 

主人公は事に誇りを持ち、常に品格を追求する執事。仕事は一流。一方プライベートは不器用で自分に向き合えていない。執事の鎧を脱がず他人と本音でコミュニケーションしない。

歳をとってかつての女中頭と再会して気づく思い、小さな、でも取り返しのつかない人生の分岐点。 思ったことを伝えるのは、単純なようで良い人生を送るためには一番大切なことかもしれない。後悔しないように生きたいと思わされた。

 

それと、執事仲間のことを"同じ布から裁断された人達 "と表現していて 面白いと思った。言い得て妙。